海外生活って実際どうなの?アラフォーでNZに移住した私なりの答え
- キオラ!ロトルア
- 2018年9月1日
- 読了時間: 4分
ニュージーランドに住んでいると、日本の家族や友人に
「英語ペラペラなんでしょ」
と思われたり、そのままズバリ聞かれたりします。
そんな時は、
「水泳を見てるだけで泳げるようなりますか?」
と聞き返したくなります。

NZに住んでいるだけで、脳が英語を勝手に覚えてくれることはありません。
わからないなりに必死で聞いたり、話したりして、失敗や間違いもたくさんして、ようやく何とかコミュニケーションができるようにはなっています。
語学学校にも行きましたが「中学生レベル」だった私の英語力が短期間でそれほど上達するはずがありません。
本当に英語を覚えたのは現地の会社で働きだしてからです。
経理の仕事は日本でもしていました。
ただ、会計用語が全て英語になるので、会計ソフトに入力する前に、理解できない言葉は「専門書」で確認する必要があります。

大変だったのは、経理担当者として上司に連れて行かれた、現地の会計士との完全英語のミーティング。
会社の経営にも影響するため、それまで経験したことないほどの「冷や汗」をかきました。
仕事はデスクワークだけはなく接客もありました。
日本人の平均にも満たない身長の私にとって、体格が良いNZ人(男性)のお客様は全員「ラグビー選手」にしか見えません。

体格差による威圧感を感じながら、つたない英語でなんとか乗り切るのですが、電話応対だけは苦労の連続です。
私の日本語発音は、ネイティブに通じないことが多々あります。
今でも電話で話す時は、相手に伝わるかどうか不安で、できるだけクリアに話そうと声だけは小さくならないように心がけています。
ただ、悪いことばかりではないと思えるのは、こうした経験を繰り返していると、徐々にメンタルが鍛えられてくるから。
そう感じたのが、初めて現地の会社にクレームを言った時です。
ある日、レンタカー会社に車を受け取りにいくと、予約したのと違う車が用意されていました。

私は担当者に対し「なぜ予約したはずの車がないのか」について説明を求めます。
その説明で、原因がレンタカー会社側の不手際であることがわかりました。
私は、正規料金はとても払えないことを伝え、料金はかなりディスカウントしてもらった上で、グレードの良い車を借りることができました。
本気になると、つたない英語でも「自分の思い」をちゃんと伝えられるものだと実感した瞬間です。
海外生活と聞くと、「毎日が海外旅行みたいで楽しそうだな」というイメージを抱く方もおられるかもしれません。
私個人のケースでいえば、日本で暮らしていた方が今の生活よりも間違いなく「楽」でした。
例えば、日本でバスに乗ると、次の停車場をアナウンスで教えてくれます。
NZでは、自分の降りたい停車場が近づいたらブザーを押して運転手に知らせます。

そんな当たり前のことも初めは分からなかったので、バス停を大幅に乗り過ごしてしまいました。
結果、道に迷いながら1時間以上かけて歩いて帰宅するはめに、、、
NZに来てすぐの頃は、こんなハプニングが毎日のように起こりました。
現地の生活に慣れた後でも、日本ではしないであろう苦労は常に付きまといます。
ではなぜ、それまでしてニュージーランドに住もうとするのか。
それは、楽だから幸せとは限らないし、「ここでしか味わえない幸せ」を私は感じられるからだと思います。
苦労してる時は辛くて嫌になる時もあるのですが、それを乗り越えると「自信」がつきます。
小さな自信を積み重ねていく毎日が、私にとってはとても貴重に思えるのです。

20代後半から30代前半をNZで過ごした後に日本に帰国。
40歳を過ぎて再びNZへ戻ってきてから毎日が必死で、惰性的に過ぎ去る時間はほぼ皆無です。
疲れもしますが、充実感を得られるのはニュージーランドでの生活だと感じています。
以前、日本で10年以上働いている中国出身の知り合いに、
「なぜ、日本で頑張り続けるの?」と尋ねたことがあります。
彼女の返答は、
「帰国した方が楽に暮らせるけど、大変のことが多い日本の方が自分の成長を実感できるから」
私も今まさに彼女と同じ心境です。
今日から9月。今年も残りあと4ヶ月です。
自分に気合いを入れようと考えていたら、こんな記事になってしまいました。
ニュージーランドはすっかり春の陽気で、下の写真のようなきれいな花が満開に咲いています。

日本のように四季があるニュージーランドの春をぜひ体験しにいらっしゃってください!