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発電割合は日本と真逆?環境に良い再生エネルギーへシフトするNZの本気度とは!


昨日、初めて電気自動車を運転させてもらいました。

車内のインテリアが未来的で、個人的には小さくて丸みを帯びたギアが気に入りました。


電気自動車「日産リーフ」のシフトギア

サイドブレーキの操作に戸惑ってしまって、走り出すまでにちょっと時間がかかりましたが、加速はスムーズでガソリン車と比べて特に劣る所はありません。

むしろ「環境に優しい車に乗ってますよ」という周囲に対するちょっとした優越感にも浸れます。

現在、 NZ国内を走る自動車の数はおよそ「380万台」で、電気自動車は業務用がわずかに走っているくらい。個人利用はまだまだといったところです。

NZ政府は、電気自動車数を3年後の2021年までに「6万4千台」まで引き上げたいという計画を持っています。

3年間のうちに電気スタンド等のインフラ設備を徐々に整えながら、普及の足がかりになるレベルまで引き上げたい考えなのだと思います。

また、電気自動車の購買を促進させるための方策として、渋滞が多いオークランドにはモーターウェイを電気自動車が優先で走れるレーンがあります。


「EV LANE」と表示された道路を電気自動車は優先的に走ることができる

電気自動車にはNZ交通局が発行したステッカーを貼ることができるので、それで見分けがつけられるようにしています。


電気自動車に貼るNZ交通局発行のステッカー

最近は、人が多く集まるショッピングモールなどでも、デザインが良いテスラモーターズの電気自動車などが展示されてたりします。

人々も興味津々の様子で車をのぞいていますが、まだ認知段階なのは否めません。

「電気自動車は環境に優しい」と書きましたが、本当にそうなるためには「発電方法」が問題です。

石油や石炭などの「化石燃料」または「原子力」で発電すれば、環境に良いとは必ずしも言えません。

例えば、日本の場合、電力供給の約8割は石油・石炭を使う「火力発電」が占めています。

環境に良いとされる「再生可能エネルギー」の割合は、伸びてはいるものの「約7%」と1割にも満たない状況です。

1億を超える人口や世界有数の産業を抱える社会を支えるには、電力の安定供給は絶対要件なので、計算できる電源が必要なのは理解できます。


ただ、それでも「先端技術を持つニッポン」の再生可能エネルギー割合としては寂しい感じがしてなりません。

一方、ニュージーランドの電力供給源はというと、最も大きな割合を占めるのが水力発電(約6割)です。

また、地熱や風力等を含めますと、再生可能エネルギーの割合は約8割に達し、2035年には90%まで高める計画です。

ロトルアから車で2時間少々のところに、ハントリーという小さな町があります。

オークランドに行く際には休憩で立ち寄るのですが、川沿いにひときわ目立つ「ある建物」が必ず目に入ってきます。


ハントリー石炭火力発電所(出典:Wikipedia)

この建物は石炭火力発電所で、フル稼働させるとニュージーランドのCO2排出量の5パーセントを占めるといわれます。

政府計画に逆行するこの石炭火力発電所は、長年稼働が低いままで、維持コストもかさんでいたため、今年閉鎖されることが決まりました。

再生可能エネルギーへシフトしているのは、電気を供給する電力会社だけではありません。

電気を大量に使用する産業界も動き始めています。

先日ブログでご紹介しました、NZ最大企業フォンテラ社は、自社のチーズ工場を稼働させるために石炭発電を利用していました。

今後のその発電方法を石炭から「再生可能エネルギー」へ変えていくことを発表しています。

また、石炭発電設備を2030年までにゼロにする方針も合わせて表明しました。

ニュージーランドは、環境に優しい社会を本気で実現するため「官民」が力を合わせて行動に移している国です。

当社のタウポ方面ツアーでは「世界初の熱水型地熱発電所」であるワイラケイ地熱発電所を外から見学する内容も含まれております。

日本ではあまり見ることができない巨大な地熱発電所を目の前でご覧いただけます。

興味のある方は是非当社ホームページからお気軽にお問い合わせください。



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