”フルーツの王様”キウイフルーツがお店に並ぶまでの舞台裏を追う!
- キオラ!ロトルア
- 2018年8月8日
- 読了時間: 4分
スーパーに買い物へ行くとまず最初に目に入るのがフルーツ。
朝食で必ず食べるのでフルーツは欠かせない食材です。
旬のものは美味しくて価格も手頃。
最近はキウイフルーツが食卓に並ぶことが多くなっています。
実りの秋、南半球のニュージーランドは3月から5月がキウイフルーツの収穫時期です。
市場に広く出回る7月頃からは価格は安くなり、先日買ったゴールドキウイは8個で$1.50(約115円)でした。

スーパーのフルーツ売場。2ドル(約150円)/kgで販売されているグリーンキウイ
以前はただ美味しいから食べていたのですが、その栄養価を知るとさらに「お得」に感じます。
=キウイに豊富に含まれる栄養素とその効果=
ビタミンC→美肌、風邪予防
食物繊維→腸内環境の改善、便秘、肌荒れ、免疫力維持
カリウム→生活習慣病、高血圧の抑制
葉酸→貧血改善、肌代謝の促進
ビタミンE→老化防止、肌にツヤ
アクニジン→肉・魚の消化促進
ポリフェノール→動脈硬化、生活習慣病予防
有機酸→疲労回復、貧血予防
キウイフルーツは大きく分けると、少し酸味のある「グリーンキウイ」と甘みが強い「ゴールドキウイ」の2種類があります。
価格はゴールドキウイの方がやや高いのですが、今の(安くなる)時期は甘いゴールドばかり買ってしまいます。
品種改良をして作られたゴールドキウイは風に弱いなど栽培には細心の注意が必要です。
ニュージーランドの主要農産物であるキウイフルーツは、世界数十カ国に輸出されており、栽培農家には「各市場にあった味」の商品づくりが求められます。
例えば、輸出先として中国とトップを争う「日本市場」。
日本人は甘みの強いフルーツを好む傾向があるのが特徴です。
また、日本市場で販売するにおいては「色・形・大きさ・小さな傷の有無」なども品質が厳しくチェックされます。
キウイフルーツのNZ最大手企業「ゼスプリ社」。
日本でもテレビCMなどでご存知の方も多いかと思います。

農家の方によると、ゼスプリ社は収穫時期が近づくと栽培農家に担当者を送り、ゼスプリ規格にあう(品質が良い)ものだけを選定する作業をするそうです。
最も品質が良いとされるキウイ(日本向け)を収穫後、そのほかの国に輸出するキウイを収穫する、という流れになっています。

つまり、日本のスーパーに並んでいるゼスプリ商品は価格が高めですが、それらは非常に厳しい品質検査をくぐり抜けてきた「エリート」たちなのです。
栽培以外に出荷のための選別作業や集荷後の管理施設に、多額の設備投資が必要なのも価格が高めになる理由の1つです。
さらに、収穫時には万単位の臨時アルバイト(ピッカー)を雇用するのですが、これが慢性的な人手不足。
収穫作業(ピッキング)はかなりの重労働なので、昨年のピッカーの平均時給は$20.95(約1,570円)と、かなりの労働コストもかかります。
そうして手間暇かけて作られたキウイフルーツですが、甘いキウイ以外の酸っぱいキウイは人気がないのでしょうか?
栽培農家に聞いたところ「捨てる神ありゃ拾う神ありだよ」との返事。

キウイ農園のオーナー夫妻(ギャビンさんとアマンダさん)
甘みよりも酸味が強いフルーツを好む国(例:ドイツなど)もあるので、ちゃんとバランスはとれているそうです。
そのほかの輸出できるレベルの品質にはない「落ちこぼれたち」は私たちニュージーランド人が食べるんだけどね、と農家さんは笑って話していました。
私はNZ国内に出荷されているキウイを食べているわけですが、とても美味しいので決して落ちこぼれなんては思ったことはありません!
キウイフルーツは、広い土地があればいいというわけではなく、適度な雨と一定以上の日照時間、そして寒暖差などの自然条件が整わなければよく育たないそうです。

そうした条件にマッチしているのがロトルアから北に車で1時間のタウランガを中心とした「ベイオブプレンティエリア」。
このエリアでニュージーランド全体の約8割相当のキウイを生産しています。
「キウイはよく食べているけど、どんなふうに栽培されているのかは見たことない」という方も多いと思います。
そこで現在、当社ではキウイフルーツ農園を見てまわるツアーを企画中です。
広大な農園内をキウイの形をしたかわいい乗り物でまわり、キウイの試食やキウイアイスクリームなど様々なキウイ関連商品を楽しめるツアーです。

キウイの試食コーナー。乾燥させたドライキウイも試食できる。

様々なキウイ関連の商品。人気のキウイジャム以外にもクッキーやチョコなど多数。
催行内容が決まり次第こちらのホームページでご案内いたします。ご期待ください!